できるPower Automate Desktop ノーコードで実現するはじめてのRPA 出来るシリーズのレビュー

本のレビューシリーズ

あーちゃんさんというRPAシンデレラが書いたこちらの書籍を読んで、

Power Automate Desktopを学習してみました。

 

 はじめに

私は正直あんまりRPA興味ないです。

クラウド主流なお客さんしかいないからローカル操作をそもそも必要としてないからですね。

ですので使用自体はPower Automateの方が好きです。

 

Power Automate=Power Automate Desktopではない!

これホントに間違ってる記事がとっても多いので、ここに迷い込んだ人はきちんと理解してください。

Power Automate = Power Automate Desktopではない!

Power Automateの記事調べてて、Power Automate Desktop(以下PAD)のことが書かれていると、正直「またかよ…」って思います。

PADはPower Automateの一部分であって、きちんと記載してほしいところです。

 

あとPower Automate=RPAではありません。

みんな大好き吉田さんの記事にもあるように、

memo.tyoshida.me

 

RPAはPower Automateの一つの機能であるだけで、包含するものだと理解いただきたいです。

 

あともう1点、

「Power Automate Desktopは無料のRPAである」

こちらも嘘はついていないけど、真実ではありません。

正確には「無料プランもあるRPAである」

ほんの少しGoogleさんのお世話になればわかります。

みんな大好き吉田さんのブログに比較表が載っています(大好きです)

memo.tyoshida.me

 

なので、

「Microsoftの無料RPAPower Automateを使って業務を効率化してみた!」

間違いだらけです。ネットニュースもビックリです。

 

なぜこんなことをコンテンツで発言してるかというと、

これがあるので若干毛嫌いしちゃった一瞬があったのです。

なんかもともとクラウドフローガンガン使ってた勢からすると結構なノイズだったのです(現在進行形かな?)

 

折角素晴らしい機能を用意してくれて著者のあーちゃんはじめ色んな人が「すごいぞ!」ってなってるのに、クラウドフローの方をガン無視して、Power Automate=PADみたいに言われるのはショックですわ。

チワワだけが犬である!って言われてるみたいだった。違うか。

 

よし本編いこう!

 

第2章フローの作成方法

いきなり第2章←

まぁ第1章はアレですわ。説明です。

 

なので2章!

こちら素晴らしいのが最初!

「業務の目的や自動化の理由を書きだそう」

って言うお話が載っております。

 

当たり前のことなんですが、これやらない人多いんですよね。

本で載せてくれるのは助かる。

 

なぜなぜ分析って言葉があるんですが、

なぜ業務を効率化したいのか→仕事が多いから

なぜ仕事が多いのか→無駄な作業に工数を取られているから

なぜ工数をとられるのか→一つ一つの作業が細かく、雑多なものだから

なぜ雑多になるのか→整理されてないから

 

みたいに遡っていくと業務の整理から始まるのは当然なんですね。

私は経営者なので「結果を見る」のは当然ですが、「結果だけ見る」というのはアホです。

 

ちゃんと要因分析してから、ステップを会社全体で登っていきましょう。

 

続いてレコーダーの設定に行きます。

こちらは「Excelマクロの記録」みたいなもんですね。

実際に動かしているその操作をきちんと記憶してくれます。

説明が丁寧すぎて複数ページに渡り何回も「電子書籍のページ送り」というマウス操作をしては記録から消して、次のページ送っては記録から消して・・・ってなってましたwww

きちんと消し方も載っているので助かります。

 

続いてExcelの操作ですね。

Excel開く→書き込む→保存して閉じる

ここはすんげぇRPAっぽい操作だなぁと感じながら思ったw

UIpath弄ったときもここからやった覚えが…

 

続いて変数のお話。

この変数の話、馬鹿分かりやすかった!

前に自分が開講している講座で「変数ってどうやって説明すりゃいいねん…」ってなってたときに欲しかった…

1か月前の悩みを吹き飛ばしてくれる説明。

  • 変数ってなに?
  • 変数の種類
  • 変数の「型」

の話が載ってます。

 

 

下記記述のリカバリは「付録」に書いてありました!駄文失礼しました!

そこから変数をつかったフローの作成方法に繋げます。

ここちょっとうちのお客さんたちとかはハマりそうなんですが、

変数で「%Box%」っていう記述をする場面がありますが、

この「%」を「%」って記述する方がよくいるので、入力モードの説明があるといいかなとは思った。

いや、過保護すぎるのか?

情シスやってると疑念が止まらないのでひとり言にしておこう…

 

▼日本語入力モードで「%」打つと「無効な値」というエラー出ますので注意

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▼ちなみに「Box」って打つだけで勝手に%はついてくれます。

f:id:hanakuso365:20210723101353p:plain

↓↓↓↓

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あとはLoopやapply to eachなどループ処理や条件分岐についても詳細まで書かれています。

HINTの内容が色々助けてくれると思います。

オペランドって初めて聞いた…

 

第3章Excel作業自動化

第3章では「請求書業務」の自動化手法が事細かく書かれています。

こちらは要件定義からきっちり記述があるのが素敵。

業務イメージの構築からすべきですね。

  • 業務名
  • 業務目的
  • 業務イメージ

という最小要件定義がきっちり定義されているため、業務で使用したい人にはいいテンプレになるのではないでしょうか。

 

そしてこちらの章もHINT大暴走です。

「フォーマット統一」「こまめな保存!」など、知ってるだけで危険回避できるものがたくさん小出しにされますので、本筋だけではなく拾うといいっすね。

 

大分飛びますが、レッスン20ではちょっとしたテクニックが載ってます。

Excel操作でテーブルアクション作るときはクラウドフローも同じでExcelの行数から取得すると、ちょっとしたズレが起こります。こちらも経験がなせる業。

 

ちょっとネタバレ避けながら書くの難しいので、この辺で。

ちょっとここの例をベースにクラウドフローと連携して業務改善思いついたのでやってみます。

ありがとう(?)

 

※第3章では少し訂正があるそうです。

理解し進めていればわかるとは思いますが、もし該当する方いらっしゃったら訂正ください。

以下内容です。

 

第4章Webフォームとの連携

こちらも盲目に手順通り進めていったらできちまった…

ハンズオン受けてる感じ。

ここで注目はサブテキストあたりかなーと思います。

RPAは切り取り切り出し得意ですね。

年月日で分けたい時や、コードの一部を取得したい時など便利です。

「年だけ取得するには!?」というHINT!も載っているため悩んでいる方は買いましょう(強引)

 

まとめに載っている注釈の内容も凄く分かりやすく、伝えやすい内容でした。

クラウドフローでは結局APIがないものに関しては手が出せない(やりようはあるけど)のですが、Webレコーダーを使えば人間が操作する殆どのwebサイトは対応できるため、ローカル作業→ローカルアプリ作業→Webページ開いて→Webページ上作業などの導線が容易になるなぁと思うことができました。

 

ちょっと舐めてた。

これもっと色々応用できるじゃん。

スクレイピングとかで使わせてみて人体実験しようかな。

 

第5章メールの送信

第5章ではメールのお話。

むーん。

私はフツーにメールの勉強になったwww

  • smtpとは?
  • 認証の有無
  • 検証にはBCCを活用しよう!
  • SSLってなんやねん
  • ポート?

あたりの内容も書かれているので、非情シスの総務系の方など知識のなさそうな方にお勧めの教材になるかも。

レポートやパンフの一斉送信などするときには凄く役立つフローが作成の仕方を丁寧に教えてくれます。

CRMやSFAの配信機能をWebフォーム連携したほうが効率がよさそうにも見えなくはないですが、細かい設定をしたい場合や、そもそもCRMやSFAなんて持ってない!っていう小規模やスタートアップには、一度作成して置いとくだけでも有用なフローなのではないでしょうか。

 

検証するのには共有メールアドレスなどで配信確認をしてあげるとなお良しな気がします。

1つ2つだとあんまりインパクトがないなーと試してて思いました。

凄く詳細まで練られていてカッコイイフローでした。

 

付録 エラーと対処方法

 

エラーリカバリという鬼門が一覧となっております。

日本の各SaaSのQ&Aが可愛く見えるレベル。

よくこんなにきちんと集めましたね…

 

この本で書かれている内容を履修するときにエラー吐いたらココ見ましょう!という内容となっています。

(さっき上で私が書いた「%」の事もキッチリ書いてありますね。駄文失礼。)

調子に乗ってスクショ撮っちゃった、恥ずかしい。

 

おわりに

久しぶりに本読んでて動かしたような気がする…

平野さんのSharePoint以来かな?

 

私があまりRPAに対して好感を持っていなかったのですが、

お詫びしたいくらい素晴らしい内容でした。

どうしても製造業だと、(特に自動車関係)ローカルで動かすことが多いため、需要があることは承知していたけども、PADを使って業務効率化という導線も事業として、きちんと進めていきたいと感じるほど、充実した研修をうけさせてもらった気持ちです。

 

私はクラウドフロー大好きな人間なので5章の内容は特に、「クラウドフローの方が楽じゃね?」って思いましたが、やはりお互いの得意分野で進めていくのと、PADとクラウドのハイブリッドの導線も今回気付くことができました。

2冊目も期待してます←

 

以上!